2023年6月23日金曜日

旅のお話5

5月28日(日)快晴 24℃

         まい朝楽しいホテルの朝食
*レモンジュース(デトックス)
*牛乳
*フルーツヨーグルト
*クロワッサン&トースト&パンケーキ
*2種類のピクルス
*スクランブルエッグ
*ウィンナーソーセージ&カリカリベーコン&ハム
*キノコのソテー
*2種類のチーズ
*ブドウ
*食後にモーニングティー

今日は楽しみにしていたウィーンフィルの2回目のコンサート
この日は午前11時からのコンサートなので、少し早めに出かけて市立公園を散歩したり
かつて mさんが夏期講習を受けた音楽大学を訪ねてみるつもり。

シュタットパーク(市立公園)の有名なヨハンシュトラウス像

コンツェルトハウス前にあるヴァイオリン工房
制作者ヴァレル・ノイアーのお店の看板

反射して見えずらいけれどウィンドウには額に入った弦楽器のパーツが飾られていました。

ホール前の公園にはベートーヴェンの銅像がある。

ベートーヴェン広場にあるアカデミーギムナジウム
シューベルトは1808〜1813までこのアカデミーの学生だったようだ。

この辺りに音楽大学がありそうだけれど
あまり時間もないのでまた今度ね。

公園側から見たコンツェルトハウス



アールデコ装飾の広々したホワイエ


開演前にちょっと一口

豪華な天井

100年以上経つホールは床も座席も木でできていて、ドーム状のステージと広々した会場は開放感があって気持ちがいい。天井が高くステージも高いので、バルコニー席で大正解。ちょうど音が耳の高さにストレートに届いてとても聴きやすかった。レトロな雰囲気も落ち着く。ムジークフェラインも良いけれど、こちらのホールの響きが自然で好きだなー。

コンツェルトハウス
第40回 国際音楽祭オープニングコンサート
11時開演 大ホール

プログラム
リゲティ:オーケストラのためのアトモスフェール
シベリウス:ヴァイオリンコンチェルト
シューマン:シンフォニー第2番

Vn:リサ・ヴァティアシビリ
指揮:フィリップ・ジョルダン
オケ:ウィーン・フィルハーモニー

リゲティは『2001年宇宙の旅』の挿入曲で有名な作曲家だけど、メロディがなく、心地よい不協和音と神秘的な響きが特徴。以前、ダニエル・ハーディング指揮で同じ曲をベルリンフィルの演奏で初めて聴いた時は掴みどころのないつまらない曲だと思っていたけれど、今回は2回目ということもあって、ブルックナーのようにある意味、霧のような音楽として捉えて聴くとなかなか面白いと感じた。そう言えば、以前ミケッレさんとこのホールでブルックナーの5番を聴いたことがあったけれど、着いた翌日のコンサートだったことで時差ぼけで眠ってしまったことがあった。『もったいないなー、折角の良い演奏だったのに、、』と言われたことがあった。

シベリウスはヴァイオリンのヴァティアシビリの爽やかな音色がとても魅力的だった。1楽章でヴィオラのソロとの絡みがあるところは、ヴァティアシヴィりが後ろを振り向いてヴィオラと楽しそうに弾いていたし、終楽章の内声部の刻みが充実してるところなんか、あんな風に弾けたら気持ちいいだろうなーと感じた。そしてオーケストラは決して遠慮して弾いているわけではなく弓も結構つかって弾いているけれど、ソリストがそれを上回って聴こえてくる。もちろんそれだけの腕と楽器を持ったソリストでしょうから。あとはホールの音響の良さとか湿気のない土地柄だから楽に音が出るということもあるのかもしれない。アンコールはバッハの無伴奏。終わった後に何度も指揮者と抱き合うヴァイオリニスト。皆がうまくいったことを共有し、嬉しそうにしている光景を見るのはまた楽しい!

最後、シューマンの2番はこれは本当に鳥肌ものでした!素晴らしいの一言!曲そのものの出来がいいということもあるけれど、オケ全体のまとまりが凄かった。メンバーの一人一人が楽しそうに乗って演奏しているのが伝わってくる。床からの振動がビンビン伝わっきて各セクションごとのまとまり素晴らしく一つの塊になって聴こえてくる。指揮者のフィリップジョルダンは時に細かいニュアンスを丁寧に作ったり、強烈な音を求めたり、メリハリが効いている。きっとオケとの相性がいいのでしょう。演奏が終わってスタンディングオーベーションで拍手が鳴り止まず、、、この1曲が聴けただけで来た甲斐があったというもの。心が満たされたコンサートでした。

カーレンベルクの丘の上からドナウ川とウィーンの街を臨む

その後、コンサートの余韻に浸ろうと思い、景色のいい静かなカーレンベルクへ出かけた。一つ手前のコベンツルのバス停で降りようか迷ったけれど結局終点の丘まで行ったのが間違いだった。「コンドルは飛んでゆく」の生演奏が広場中に鳴り響き、まるでお祭り騒ぎのように人でごった返していた。訪れるたびに人が増えてはいたものの、初めて訪れた20年前は人もままばらで、古い木造のレストランとお土産物のお店が一見あるだけだった。ショックで、ドナウ川の写真を一枚撮って、レストランのぬる〜いクランベリージュースを半分飲み、すぐに麓のグリンツィングまで降りてきてしまった。



早くにグリンツィングに降りてきてしまったので、まだホイリゲの開く時間には早く、結局空いているレストランでピノノワールとピザを頂きました。美味しかったけれど半分がやっとで、残りは包んでもらいました。ここは静かで小鳥のさえずりが聞こえてきて、むしろゆっくりできて良い時間を過ごせました。ほっ、、、

グリンツィング、単線のトラムの乗り場
終点であり始発駅

市内に戻ってくるとトラムからヴォティーフ教会が見える。
フランツヨーゼフ1世が暗殺の企てから逃れたことを神に感謝して建てられたゴシックの美しい教会。

楽しみにしていた今日のコンサートは期待を裏切ることない素晴らしい演奏だった。
帰りにグラーベン通りのユリウスマインルでチョコレートを買ってホテルに戻る。じゅうぶんに満足の一日でした。
10時就寝

0 件のコメント: