2018年8月12日日曜日

ピアノトリオ

昨日、啄木賢治青春館で行われたピアノトリオのコンサートに出かけた。地元で行われるコンサートはあまり行かないが、去年合奏でご一緒したヴァイオリンのTさんとチェロのMさんが演奏するので義父とmさんを誘って聴いてきた。 Pトリオは本当に久しぶり。やっぱりピアノが入る室内楽は華やかで楽しい!

この建物は明治時代に建てられた銀行を活用していろんなイベントが行われている。2階にはアップライトのピアノ置かれていることもあって、ちょっとした室内楽ができるスペースがあった。長いこと住んでいるのにここに来たのは、初めて!


プログラムはベートーヴェンの大公とメンデルスゾーンのNo.1の二大名曲。
コンサートが始まったとたん、こういう時に限って急に咳が出だしてなかなか止まらず、退出しようかと思ったくらい。持参した飴玉を舐めているうちに少しづつ咳もおさまってほっ!
楽しいコンサートだったが、ひとつ残念だったのは会場のピアノがアップライト、しかもピアノとしてちゃんと調整されていないようで、ピアニストが実力を発揮できないことと、場所がらか残響音がすごくて、まるでお風呂場で聴いているような感じ。これではピアノをコントロールするのは至難の技。ピアニストは自分の楽器を持って歩くわけにはいかないから、お気の毒でした。
一曲目の大公はチェロは良く鳴っていて、安定感がありしっかり支えていました。全体に弾き始めはテンポが重く感じたけれど、終盤に向かってはいいテンポで収まっていたように感じた。
40才を過ぎていたベートーヴェンが大公を作曲した時はほとんど耳は聞こえていないわけだから、こんな名曲を頭の中で鳴らしていたのはやっぱりすごいと思う。

大公を聴きながらウィーンの郊外にあるハイリゲンシュタットの遺書の家を思い出していた。ここでベートーヴェンは一曲も作曲はしていないけれど、当時ベートーヴェンが使用したピアノと同機種のグランドピアノが2階に置かれていた。

ベートーヴェンの遺書の家のピアノ

32才だったベートーヴェンがすでに難聴に悩まされていた時期で、あの有名な遺書を書いたのがここだった。わたしはこのハイリゲンシュタットののどかな雰囲気が好きで、行くたびに必ず訪れる場所だが、きっとベートーヴェンはこののどかな自然と彼の記憶に残る鳥の声や小川のせせらぎに癒されて死を思いとどまったのではないかなと感じる。ちょっと横道のそれてしまった。

次のメンデルスゾーンは名曲中の名曲。何度か弾いたことがあるけれど、弾いていてこんなに気持ちの良い曲はないというくらい完成度の高い曲。それぞれのメロディが心地よく絡み合って3人とも余裕の感じ。この2曲の大曲を続けて弾くのは本当に体力勝負。若い方たちの演奏は溌剌としていて、たくさんエネルギーをもらえました。楽しくいい時間でした!おつかれさま〜

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