5月29日(月)快晴 25℃
今日はウィーンから南へ26キロ、オペラ座前から路面電車(WLB)で1時間の温泉保養地、バーデンを訪れる。ここはベートーヴェンが1821〜1823の夏に住んだ家が博物館になっている。ちょっとした小旅行気分。夜はオペラ座での音楽とバレエの夕べを鑑賞予定。
朝8時半、電車乗り場へ向かう途中、
ホテルザッハーのカフェ前にはもう行列ができていました。
オペラ座前からバーデン行きの電車に乗り、約1時間で終点のバーデンに到着。
こじんまりした静かな街です。
ここはワインで有名な街、家の壁には綺麗な葡萄の装飾が描かれていました。
ベートーヴェン・ハウス
モーツァルトやシューベルトなどの顔が見える。親交があったのでしょう。
ベートーヴェンが滞在した1821にバーデンの町が大火に見舞われ、町の復興のため慈善演奏会を開いたことがわかった。ベートーヴェンの優しさが垣間見えた気がした。
風貌とは違い几帳面さが伺える自筆譜
栗毛色のベートーヴェンの髪の毛
アルコールの摂りすぎで肝硬変、糖尿病
リウマチ、糖尿病による目の不調など
冬に起こる耳痛、耳鳴り、指の化膿性炎(外科的治療)1818年には右耳は難聴だが左耳に残存聴力あり、などなど、、耳だけではなく病気を持っていたベートーヴェン。そんなこともあって保養に訪れていたのでしょう。
ここで聴いた(ヘッドホン)シンフォニー、歌曲、カルテット、ピアノ曲はどれもロマンティックでついつい聴いてしまう。ベートーヴェンはバーデンのロマンティックな風景が大好きで、ここを訪れると怠け者になってしまうと自身で話していたそうだ。
今回たくさんの収穫があって、とても興味深い旅だった。
こののんびりした町の居心地の良さに、もう一度訪れたいと思ったのでした。
保養に来た人たちかしら?
教会の日曜のミサ
中をちょっとだけ覗く。
市内にはアルプスの天然水が自由に飲める水飲み場があって、
ペットボトルに入れている人がたくさん居ました。
ユリウスマインルの近くにあるエステルハージーケラーで軽く食事をとる。
バゲット、ハムサラダ、チーズ、アップルタイザーを注文。
と言っても頼むとこの量!少食の私には多すぎ〜
わかってはいたけれど、20枚はありそうなハムを頑張って半分いただきました〜。
別なものを注文するべきでした。
ここでもやっぱりウェイターのおじさんが『味はどう?美味しいでしょ!それで足りる?何か注文する?』と話しかけてくる。イタリア系?の根明なおじさんでした。
食後に入ったデメル
デメルの前はいつも長蛇に列、今日は覚悟をして並んだら意外にもスムーズ。
後ろに並んでいた韓国人の方の写真を撮ってあげたら、偶然にもテーブル席もお隣になり、カタコトの日本語ができる小学生の男の子のお母さんとおしゃべり。なんでもヨーロッパのカフェ巡りをしていて、ウィーンを最後に明後日帰国するとのこと。旅ならではの出会いとおしゃべりで楽しいティータイムを過ごせました。
充分にお腹も満たされてケルントナー通りへ出て、孫ちゃんたちへのお土産を探しにぶらぶら、、、
朝から遠出をして疲れたので、バレエの夕べまでホテルに戻って体を休めることにしました。
終了後のステージ
ゴールドベルク変奏曲と題されたバレエのゆうべ
前半の音楽:アルヴォ・ペルトの2つのヴァイオリンと弦楽オーケストラ
演奏:ウィーン国立歌劇場管弦楽団
後半の音楽:ゴールドベルク変奏曲
演奏:アンナ・ブーヘンホルスト
古典バレエと違ってモダンバレエの独特の体の動きが面白かった。ストーリー性はなく、人間の欲望や忠誠、喜びや悲しみなどさまざまな心の感情を30の変奏曲にのせて体で表現していた。こういうバレエも自分からはなかなか見るチャンスもないし、音楽も踊りも両方楽しめて有意義な時間だった。二人の主役のうちの一人の男性や衣装担当が日本の女性だったが、異邦人としてさまざまなハンディーがある中でこうして活躍している日本人を見るにつけ、とても頼もしい気持ちになった。
今日は結構タイトなスケジュールになってしまったけれど予定を完逐。ゆっくりお風呂に浸かって寝ましょう。
10時就寝
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