2012年9月24日月曜日

美しく青き・・・?(その2)

発表会の近づいたある日、衣装をつけてリハーサルがあった。
近所の3姉妹はロシアのエプロン風民族衣装に細いリボンを頭の後ろに垂らした輪になった花飾りを乗せ、コサックの人たちとペアになっていた。ほかにサテン地の中国服を着て、両耳の上に可愛く三つ編みをお団子にしたグループなど、どのグループも素敵に見えた。

私たち習い始めの小さいグループはというと、黄色に大きな赤い斑点模様の三度笠のようなキノコの傘をかぶり、同じ模様の丈の短いテント型ワンピースを着てのきのこ踊りだった。
その後も、狸など動物のダンスが続いた。
二階の窓から望む小高い丘

そらから間もなくして、それがモダンバレエだということが分かったとき、ひょっとしたら永遠に白鳥のようなチュチュは着れないかもしれないと思った私は、母にクラシックバレエじゃないから止めたいと訴えたが却下。それどころか自分からやりたいと言ったのだからと反省するよう、離れにある物置に鍵をかけられ入れられてしまったのだ!悲しくて涙が止まらなかったが、そんな一大事のはずなのに、ふと一休さんが和尚さんに寺の柱に縛り付けられ、涙でネズミの絵を書いた話を思い出したり、泣きながらも呑気にそんなことを考えていた。


そうしてこんな事態になると、必ず助けに来てくれる祖母が神様のように思えた。ちゃんと反省して、謝ればきっと許してくれるからと、いつもやさしく言ってくれた。その後しばらくして、夢は叶うことになる。念願が叶ったはずなのに何の踊りかも忘れてしまったのだが、5、6人のグループで憧れのチュチュを着て、覚えているのは、ただ舞台の上を行ったり来たりしたことしか覚えていない。チュチュが着れたことが嬉しくて嬉しくて、そのことだけが記憶に残っている。

その後、数年続けることになり、今では背中も丸みをおびてきたが、バレエを続けたことで姿勢の良さだけが取り柄となった。今は亡き母に感謝!