2013年8月11日日曜日

旅のお話(4)

ベルギー滞在4日目、いつまでも日が暮れないので感覚が狂ってしまう。前の日は一日歩いて疲れたのでお風呂に入る元気もなくてホテルに戻ってそのまま就寝。翌朝お風呂に入った。ここのバスタブは笑いたくなるほど長〜いサイズ。

足を伸ばして肩まで浸かろうとすると滑り止めのマットが敷いていないので、スルッと滑って潜りそうになる。足先が届かない。こんなところで溺死?!なんて縁起でもないけれどそのくらい長いバスタブだった。そんなバスタブともおわかれ。次に泊まるホテルのバスタブが長くないことを祈って、、、。そんなわけで、この日はオランダのアムステルダムへ移動の日。

途中、アントワープでルーベンスの家とノートルダム大聖堂を見学してアムステルダムに入る。メインは楽しみにしていたコンセルトヘボウの小ホールでのピアノトリオのコンサート。
ドーム型の アントワープ中央駅
石と鉄、ガラスで造られている巨大な駅舎
圧巻だった!
駅を出てすぐ目の前がメインストリート、整然と並んだ貸し自転車。
サドルの高さにびっくり!
可愛らしい観光用トラム?

ルーベンスの家は1610年から5年かけて造られ、アトリエとしても使われたそうだ。
画家としてだけではなく外交官も兼ねていたそうで、それだけではなく、なんと7カ国語も話せたといういろんな才能をもった人だった。
裏側から見たルーベンスの家

寝室
階段に施された木彫りの手すり

画にではなくて壁に注目!木彫りの壁にため息!
藤が絡む中庭 うす紫色の藤の花が咲きかけていた
満開になったらきっと見事でしょうね
              中庭をぬけると庭園があって、奥には東屋も見える。
            疲れてベンチでひとやすみ      
             
ノートルダム大聖堂は今回見てきたいくつかの教会の中で一番好きかもしれない。印象としては明るく落ち着きのある教会。天窓から差し込む光がルーベンスが描いた「聖母被昇天」のマリア様を照らし、まるで天に吸い込まれていくような不思議な感覚。実際見るまではあまり期待していなかったのだけど、フランダースの犬のネロがこの絵をまえにして幸せに旅立ったというのが分かる気がした。天使がマリア様を天に導いていく様子が描かれたこの絵の素晴らしさを実感!穏やかな気持ちになれた瞬間だった。(あえて写真は載せない)
 ノートルダム大聖堂のパイプオルガン
残念ながら時間が合わなくて聴くことができなかった。
美しい天井
 麦と葡萄の王冠
シンプルだからこそ神々しさを感じるステンドグラス
ルーベンスの家の隣に雰囲気の良いレストランがあった
のでここでランチタイム







さっそく私はスグリのビール
m さんは木いちごのビールを頼んだ。
2杯目はトレードして頂きました。
どちらもフルーティで美味しい!
ミケッレさんはブラックビールに徹して?

ビールについてきたおつまみ
日本のおせんべいそっくりの味だった 

レストランでの食事を写真に撮るのはあまり趣味ではないけれど、、、。
” シェフのサラダ ” という
このサラダが美味しかった!






コロッケ:
小エビの唐揚げとパセリの素揚げ添え












      シンプルなクロックムッシュ
       



さて少し余裕を持って駅のカフェで一休みしてましょう
駅へむかう途中
即興で演奏しているらしい
すごいなー!
それにしてもピアノを運ぶの大変じゃないかしら?
ロープの専門店?ショーウィンドウの中でくつろいでいた
いたずらっぽい顔の猫ちゃん、愛くるしいー!
アントワープを後にして。
向かいのホームに入ってきたタリス(新幹線)
このあと入ってくる同じ電車でアムステルダムへむかう

無事にアムステルダムに着き、ホテルでゆっくりする間もなく急いでコンセルトヘボウヘ
小ホール入り口を入るとロビー天井から素敵なガラスのシャンデリアが下がっていた。

この時期、ヨーロッパはコンサートのオフシーズンに入っているため滞在期間中、選べるほどのコンサートの数はなく、2つは聴きたいと思っていたので、過密ではあったが移動日のこの日、ピアノトリオを聴くことになった。
小ホールで開かれたピアノトリオのコンサート。日本人にはあまり馴染みがないけれどヨーロッパで活躍している素晴らしいトリオだった。プログラムのグリーグのアンダンテ・コン・モート を除いてはもっともポピュラーなラヴェルの a-moll とメンデルスゾーンの d-moll 。
ビックリしたのはチェロの音色。あまり艶のない、ちょっと変わった音色(表現するのは難しいが、黄色でもなくキャラメルでもない、麦を煎ったような音色?)どちらかと言えばマットな音色だった。始めは違和感があったけれど、聴いていくうちにどんどん耳に馴染んできて引き込まれていく。
そして、ヴァイオリンとチェロの音の柔らかさに驚いた。弦楽器の肌触りのいい優しい音、そしてナチュラルなピアノの響き。ジグソーパズルをはめ込んだみたいに3つの楽器が1つの楽器として聴こえてくる。当たり前のことだけれど協調している。特にラヴェルの2楽章は気持ちのよいピッツィカーがアクセントになって曲全体を引き締めていた。メンデルスゾーンでは終楽章になってとても早いテンポで盛り上がるいい流れだった。いつも思うことだけれど、こういうところで聴くといつも音楽が自然に聴こえる。文化が違うと言ってしまえばそれまでかもしれないけれど、、、。

そしてこのホールの響きもまた自然。靴底のような形をしているせいなのか、響きが本当にナチュラル。雰囲気もとてもいい。ただ、この日は3人とも旅の疲れが出て、起きているだけで必死!特にあまり耳馴染みのない1曲目はほとんど記憶にない。3人並びの席が最前列しかなかったため、『一番前だから眠れないね』なんて言ってたのに、船をこいでいる人、寝息をたてている人、半分目を閉じて睡魔と戦っている人あり、この日のコンサートは最悪の状況だった。やれやれ!













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