押し入れから子供達の幼い頃のアルバムに紛れて
なつかしい本が出てきた。
童話 ダイヤモンドとひきがえるの表紙
むかし童話に興味があってオズボーンコレクションの復刻版が出たとき手に入れた本だった。赤ずきんちゃんやシンデレラを書いた17世紀の童話作家、フランスのシャルル・ペローの童話だ。手のひらに収まるくらいの小さな本。昔は紙が貴重で誰にでも買えるくらいとなるとこのサイズだったのかも?印刷技術も発達していなかったでしょうし、エッチングってあったのかしら?木版の挿絵も素朴、そしてモノクロというのがむしろ当時の子供達には想像力を掻き立てる夢のある本になったのではないかな!挿絵はたったの3枚。
いつも母親と姉にこき使われている優しい妹が森に水汲みに出かけるシーン。
シンデレラの設定と同じく、この物語の母親も「まま母」と思われる。
森であった汚ならしい老婆に水を飲ませて欲しいと頼まれて丁寧に水に浮いているゴミを取って老婆に飲ませると、老婆は美しい魔女に姿を変え、優しい妹にお礼がわりに「これからお前が話すたびに口から美しい宝石や花がこぼれるようにしよう」と魔法をかける。
この挿絵が美しい魔女になる前なのか汚ならしい老婆なのかよく分からないところが面白い!
家に戻った妹が母親と姉に森での出来事を話すと妹の口から美しいバラや真珠が溢れた。それを見た母親はいじわるな姉にも魔法をかけてもらおうと水汲みにやると美しい魔女は見つからず井戸のそばにいた汚ならしい老婆に水を飲ませてくれるように頼まれるが、『汚ならしい老婆に関わっている暇はない』と追い払った。
家に帰ると姉が話すたびに口からひきがえるやゴミが出て来るので妹のせいだと家から追い出してしまいます。
可哀想に森の中を一人さまよっている妹は偶然にも王子様と出会い、話を聞いた王子様は美しく優しい妹に惹かれ、お城で幸せに暮らしました。姉は皆に嫌われ、母親の家からも追い出され、森の片すみで死んでしまった。
その後母親がどうなったのか書かれていない。でもここで疑問なのは王子様はこの優しく美しい妹と話した時に口からダイヤモンドや花が出てきてどう思ったか?口から、、、なんてすごい設定だけど、宝石に目が眩んだのではなく、きっと心の優しい王子様だった思いたい。短いお話だけれど色々考えさせられた。教訓として相手を思いやる優しい心、礼儀正しさに価値があると言うことなのでしょう。
2年前から温めているお話がなかなか先に進まない。色々な童話を読んでヒントをもらうのも良いかも、、、