2019年12月20日金曜日

旅のお話6

9月5日
6 日目 晴れ 23°
旅も終盤にさしかかる6日目。今日はミケッレさんの大好きなブルックナーの8番のコンサートを聴きにドイツのライプツィヒに移動。

シュベヒャートの搭乗ゲート


イージージェット

ウィーン・シュベヒャート空港から今回初めて利用するイージージェットでベルリン・テーゲル空港へ。事前にとっていたチケットの領収証のコピーをイージージェットカウンターで搭乗チケットに交換してもらう。ホテルからシュベヒャートに早くついてしまったので、ゲートの表示が出るまで空港の売店で時間つぶしを、、、
売店で可愛い鳩時計があったけれどここで買って持ち歩くわけにはいかないので諦めました。孫のNちゃんに買ってあげたかったけれどまたいつかね!


約1時間でベルリン・テーゲル空港に到着。そこから鉄道に乗り換えのためタクシーでベルリン中央駅へ移動し、レイルヨーロッパで1時間15分、無事にライプツィヒに着きました。初めて行くところはちょっとドキドキ〜


ヨーロッパ最大のライプツィヒ中央駅


駅舎が大きすぎて迷ってしまいそう

こんな豪華で素敵な昔の待合室があるようだけど、
古いもの好きの私としてはいつかチャンスがあったら是非一度は入ってみたい。
(web からお借りしました)

さて、駅から歩いてすぐのところに私たちの宿泊するマリオットホテルがあった。明日の朝ウィーンに戻るので限られた時間を無駄のないようにこの街を堪能しよう。ホテルで休憩した後、私たちは早速ライプツィヒの街に繰り出した。

聖トーマス教会のそばに建つバッハ像

ホテルからほど近い広場の角にそびえる聖トーマス教会、この教会で晩年の27年を過ごしたバッハは、マタイ受難曲やカンタータなど多くを作曲した。思っていたほど大きな教会ではなく、派手さもなく、よく言えば街に溶け込んでいて質実剛健ないかにもドイツといった雰囲気の教会。

バッハの弾いていたオルガン

祭壇下の葬られたバッハ
その上の祭壇前に「ヨハン・セバスティアン・バッハ」と記した碑があった。

教会の広場でバッハの「バディネリ」を演奏していた。
やはりここはバッハの聖地。

演奏を横目に mさんが訪ねたいというシューマンの館を探しに先を急いだ。



迷いに迷ってやっと辿り着いたのに、シューマン夫妻が新婚時代に住んだこの館は一週間後に控えたクララ・シューマン生誕200年祭のための修復工事で中に入れずがっかり、

通りから少し入ったところにある閑静な住宅街。道の両側にはおおおきな木が植えられ、雰囲気のある通りだった。子煩悩で8人の子どもに恵まれたシューマン夫妻。現在この建物はクララシューマン音楽芸術学校として、子供達が音楽を学んでいるのだそうだ。
そして、そのうちの数部屋がシューマンハウスとして公開になっているようです。
いつかまた来ましょう!

2階のコンサートサロン(webからお借りしました)
いいな〜この雰囲気!

次は私の希望のメンデルスゾーンの家を訪ねる。


石畳のところどころに見つけることができる
シルバーのプレート表示。これを辿って行くと音楽に関わりのある
観光スポットを巡ることができる。


旧市街から少し離れたところにある
メンデルスゾーンが晩年に住んだドイツに現存する唯一の館。
メンデルスゾーンはこの館に住んでわずか2年、38才の若さで
亡くなり、その後1997年に博物館として改修が行われ、
楽器や遺品などが展示されている充実した博物館だった。


ピアノの前でポーズをとるmさん
銀行家の裕福な家に生まれたメンデルスゾーンは
語学や絵画など英才教育を受け恵まれた環境に育だった。


ライプツィッヒ製造のピアノ
10部屋以上もある2階のワンフロアを借り切り
妻と5人の子供と住んでいた。


作曲をしていた仕事部屋
居心地良さそう、こんな部屋欲しい〜
いろいろな教育を受けた中でとくに音楽に才能を
を見出されたメンデルスゾーンはその道に進むことになる。



シューマン夫妻、ワーグナー、ベルリオーズなどの友人を
招いてこんな風に日曜音楽会を開いていた。

楽譜の横に植物の画を描いたりするなんて
ちょっと女性的な感じもするけれど、それにしても上手いな〜



視聴覚の部屋もあったけれど、目的はゲヴァントハウスのコンサートなのでゆっくりしている時間がない。それでもコンサート前に腹ごしらえをしましょうということで、、、

旧市内に戻る途中

ホテル近くの通りのお店で
せっかくなので外で頂くことにしました。
ちょうど向かいにマイセンのショップが、、、目の毒〜!
50パーセントoff  !! なんて信じられない。ここはマイセンの国だものね。
 

多国籍料理のレストランでこれがすごーく美味しかった!!
皆で一品ずつ頼んでシェアしていただきました。
特に焼きそばの美味しかったこと!



斬新なデザインのゲヴァントハウスホール
ホテルで休憩した後、ゲヴァントハウスホールへ
今、N響の名誉指揮者のブロムシュテットも
かつてゲヴァントハウス管弦楽団の常任だった。

ロビーでシュプリッツァーを頂きながら
コンサートが始まるまでの間、会場の雰囲気を楽しみました。


ロビーのガラス越しに見えるアウグスト広場


プログラム
アントン・ブルックナー:シンフォニー8番
オーケストラ:ゲヴァントハウスオーケストラ
指揮:アンドリス・ネルソン

ブルックナーの8番は90分の大曲なのでプログラムはこの一曲。

初めて聴いたのは、定かではないが20数年前、たぶんミケッレさんがブルックナーを聴き始めた頃だと思う。ミケッレさんの自室から漏れてくるブルックナーの壮大な音、その頃の私はブルックナーに興味がないからよくわからなかった。ミケッレさんは普段はもちろん、車でもよく聴いていたし、ウィーンのブルックナーをめぐる旅の話などライフワークのようになっていたので自然と私の耳にもブルックナーの音楽がインプットされてしまっていた。

始めの頃はブルックナーを聴いても曲が長いので眠くなってしまうことが多くて、以前ウィーンのコンツェルトハウスで5番を聴いた時も寝てしまったことがある。終わってからミケッレさんに『もったいないなー、せっかくいい演奏だったのに』と言われたことを思い出した。

最近になってブルックナーの魅力が少しはわかりかけてきたかな?
今回のゲヴァントハウスオケで聴いた8番は短いと思えるほど素晴らしい演奏だった。後半3、4楽章に曲のクライマックスがくるこの8番。かと言って前半が軽いかと言えばそうでもなく、演奏する方は体力勝負といった感じがする。終楽章ではティンパニが大活躍するが、その楽しそうに叩いている様子がこちらまで伝わって来てワクワクしてしまった。それにしてもよくもまぁこんな大曲を作ったと改めてブルックナーを尊敬してしまう。2楽章が好きだったミケッレさんはヴィオラのソロがあるのが気に入っていたのかな?どんなところが好きだったか聞いておきたかったな。

演奏が終わったあと、拍手までしばらく間があったが、それは聴衆が余韻に浸っていてすぐに拍手ができなかったのだ。
この時期のヨーロッパはコンサートのオフシーズンなのだけれど、インターネットで調べていたら、たまたまライプツィヒでブルックナー8番のコンサートがあることがわかり、これはもうウィーンから飛ぶしかないね。と子供達と話した。
きっとミケッレさんが教えてくれたんだね、と。


終演後のホール。天井の絵が印象的

なのになのに、、、いつも必ず何かやってしまう私、コンサートに出かける前に、ホテルのテーブルにちゃんと持って(連れて)行く準備をしていたミケッレさんの「フォトなど」を忘れてしまったのです。ホールに着いてから気がつき、子供たちに話したら、f さんが『大丈夫だよ、たぶん空を飛んできてると思うから、、』とあっさり。mさんも『そうだよ。お父さんはここに来てるよ』と言ってくれて優しい子供たち。空の向こうで、『しょうがないな〜またやってしまったね!』ときっと呆れていることでしょう。
とオチがついたところで、明日は早い時間にウィーンに戻るのでホテルに帰ったらすぐにお風呂に入って寝ましょう。

有意義な一日でした。

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